早春は光あふれる世界だ。いまごろの日差しを柔らかいと形容することも多いが、
柔らかく感じさせるのは気温がまだ低いからで、真冬と比べると圧倒的な力強さで、
街の風景を明るく描き出す。
私の友人は、逆光でキラキラ輝く海をこよなく愛し、自分のマンションから見える春の海のすばらしさを
自慢げに話してくれる。ベランダに出て、光に包まれるような感じでボーッとしていると、時のたつのも
忘れ、ストレスがうそのように抜け落ちていくという。なんともうらやましい話だ。
昼と夜の繰り返しの中で暮らしてきた地球の生物に、光は大きな影響を与えている。
人間の場合も、光を浴びなければいけない季節に光の量が足りないと、体調不良を引き起こすことが
多い。これには「季節性感情障害」という立派な病名までついている。
何をするのも億劫だとか、やる気が出ない、昼間でもやたら眠いといった症状に覚えのある人は
要注意だ。紫外線が気になる現代社会で、日光浴という言葉は死語になりつつあるが、
今頃の季節の適度な日光浴は、冬の光不足を補う絶好のチャンスとなる。まだ寒いからと
家の中に閉じこもってないで、積極的に外へ出かけることをおすすめしたい。
私は花粉症がひどいので、天気のいい日はなるべく窓越しに早春の光をいっぱい浴びるようにしている。少しでも「春の気持ちよさ」を味わおうではないか。

投稿者 高塚哲広