電気ごたつを出した。スイッチを入れると、足元にぬくもりが広がるのと同時に、どこかなつかしいこたつ特有のにおいがする。
車のヒーターも同じだ。エンジンが暖まると、車内にヒーター特有のにおいが広がる。石油ストーブの
石油臭さもなつかしい冬の記憶を呼び覚ます。
満員電車の中では、長い間しまってあったセーターやコートのにおいがする。窓から差し込む柔らかい
日差しが、そのにおいをさらに強めているようだ。
枯れ葉を巻き上げる冷たい風には、どこか病院の消毒液のような清潔感を感じさせるにおいがある。鼻を
刺激するこのにおいが、なぜか心地よい。
ひだまりでは、包み込まれるような太陽のにおいがした、暖かい季節には感じなかった太陽の恵みの
においなのかもしれない。街には、冬のにおいがあふれている。
投稿者 高塚哲広