2007年春に思うこと                     高塚哲広

(2007/03/12)


 

毎年今頃になると、吹く風がどことなく心地よく感じられる日がある。
家の近くにある常緑樹の葉が、さわさわと擦れあい音を立てる。ところが、今年はそれがない。
気温が高い日が多いために、春になったという実感がほとんどないのだ。これほど季節感に乏しい春は初めての経験である。

先週も、スタッフから「日の出が早くなり朝が明るくなりましたよね」と言われて、そういえばそうだねと
いった具合。春になると、まず昼の時間が少しずつ長くなり、遅れて気温が上がり始める。今年はずっと暖かいから、光の伸びの感じ方も希薄なのだろうか。

2月の休日、水戸の偕楽園に出かけたが、梅の花もいつもより早く二分咲きだった。
途中、高速道沿いにずらりと並んだ杉林は、茶色に染まっていた。梅の花の頃は、花粉症の症状も
序の口のはずが、今年は2月初めから毎日完全防御の日々が続いている。
翌週、東京の湯島天神にも出かけたが、梅の花の香りもマスク越しでパッとしなかった。

    偕楽園の梅.jpg       こちらは湯島天神.jpg
     偕楽園の梅                        湯島天神の梅

中国の暦である二十四節気は、一年を15日ごとの「気」と、さらに5日ごとの「候」に分けた暦である。
つまり、季節感というのは5日ごとに変わるというものだが、毎週土日に天気予報番組を担当している
私にとって、この季節感の捉え方は実に鋭いと思っていた。毎週何かしら一週間前と違う季節感の
発見があったのだが、今年になってからは、それもうつろである。
ソメイヨシノの開花も早まりそうだが、桜と聞いてもときめきが感じられないのは私だけだろうか。


投稿者 高塚哲広