2009年02月26日
日米首脳会談 その「宿命」は
千葉科学大学の小枝義人教授の解説。
2月25日オバマ大統領と麻生総理大臣との初の日米首脳会談が行われた。
会談冒頭でオバマ大統領は「日本は偉大なパートナー」だとして日米関係の重要性を強調。
これに麻生総理大臣も「数多くの課題があり、
日米が手を携えて協力して取り組まねばならない」と応じた。
さらに世界経済の危機への対応や拉致問題を含む北朝鮮問題、
環境問題など幅広いテーマでも話し合いが行われた。
一方で、新たな日米関係を見据えた建設的な議論は進まなかった。
会談について小枝氏は
予定どおり「100点満点」の答案を作り発表。
メディアの批判は脇に置き政治レベルでは成功と評する。
そして今回の日米首脳会談に込められている「宿命」があり
その「宿命」が導き出すものなどを解説する。
2009年02月26日
政府紙幣発行・金融緩和を考える
景気対策のため日銀が発行する紙幣とは別に、
いわゆる「政府紙幣」を発行するべきといった議論が起きている。
この「政府紙幣」や「金融緩和」について
慶應義塾大学の櫻川昌哉教授が解説する。
政府紙幣は日銀の銀行券と同様の価値を持ち、
国債ではないため国は利子を負担することなく、
資金を市場に流通させられるとしているが、
この「貨幣を増やすこと」には賛否両論がでている。
櫻川氏は「貨幣はバブルである」とする論を展開。
日本人が貨幣をありがたがりすぎるためにデフレが起きた。
デフレは物価の下落だが、
見方を変えると財やサービスに対する貨幣の価値が上昇するということ。
このデフレ対策として、通貨の流通量を増やすため、さらなる金融緩和を求める声もあるが
貨幣発行量を増やせば、貨幣1単位辺りの価値が下がる。
つまりインフレとなる。
金融緩和は、貨幣発行量と引き換えに貨幣の信用を貶める政策でもある。
慎重にやらないと、貨幣価値が下がりすぎるかもしれないと注意を。
金融緩和が必要であれば「日銀がやれば良い」と櫻川氏。
現に株式やCP、それから最近では社債を買い始めている。
政府紙幣の発行では貨幣の価値がどんどん下がる。
「貨幣バブルの崩壊の危機は絶対に避ける必要がある」と強調する。
2009年02月26日
クリントン国務長官 東アジア歴訪の意味
2月16日から22日までアメリカのヒラリー・クリントン国務長官が
日本、インドネシア、韓国、中国のアジア4カ国を歴訪。
今回の訪問の狙いなどを
東洋学園大学の朱建榮教授が解説。
クリントン長官の北京訪問中、同じく北京にいたという朱氏。
日本も中国もその訪問を極めて重視したことは指導者の対応からも
マスコミの報道からも感じられた、と。
今回の4カ国訪問について2つの特徴と意義をあげる。
①アジア重視の姿勢。
これまでアメリカ国務長官の就任後の最初の訪問では、
ほとんどがヨーロッパか中東だった。
今回、初めて東アジアを選んだ。
中国の台頭に象徴される東アジアの国際的地位の上昇について
アメリカは特に重視しているとの姿勢が示されたといえる。
②東アジアの「力」の活用を狙う。
世界金融危機の打撃でアメリカ経済は深刻な不振に陥っている。
他方、アフガニスタン対策の重視をオバマ大統領が打ち出している。
アメリカ新政権が一番重視するこの二つの課題について、
今回歴訪したアジアの4カ国の協力が欲しい。
さらに国別に今回の訪問に込められたアメリカの狙いなどを解説。
特に中国については興味深い話をしている。
2009年02月19日
「食料の安全保障」を確保せよ
丸紅経済研究所の美甘哲秀副所長が解説。
「食料の安全保障」とは
食料の需給が国内外の様々な要因によって
逼迫した時でも安定的、かつ円滑に
国民に対して食糧供給できる体制、食料を
確保できるように準備を整えておくこと。
国内と海外、
それぞれにおける食料の調達が、
いわば車の両輪。
国内では農業の活性化をはかり
農業生産力を増強させることが
直接的に食料の安全保障に結びつく。
そしてもう一つ、
海外から食料を安定的に輸入する対外調達力を
強化することが必要。
さらに国内にある程度の備蓄を蓄えることによって、
天災や紛争など、突発的な事態に備えることも
忘れてはならない。
2009年02月19日
領土問題に関心を!
2月18日麻生総理大臣は戦後初めてサハリンを訪れ、
ロシアのメドベージェフ大統領と会談。
北方領土問題について両首脳は
「我々の世代で、解決すべく具体的な作業を加速する」ことで一致した。
北方4島の返還については
日本青年会議所で重要課題として
取り組んでいるという相澤弥一郎副会頭の解説。
北方領土についてはこの150年の間に
国際情勢に応じて領有が動いてきた。
終戦直後、旧ソ連が択捉、国後、色丹各島と歯舞群島を占領。
日本は1951年のサンフランシスコ平和条約によって、
樺太の南側、千島列島を放棄したが、
北方四島は含まれず固有の領土としている。
現在までに国交・通商の回復や相互交流が行われ
この四島には実際に島で暮らしていた人々を中心に
ビザなし渡航が毎年行われてきた。
近年ではロシアはこの四島に対して開発を進め、
人口も16000人以上が移住していると言われている。
ロシアの国策として開発を進めており、
実効支配をより強めている。
さらに領土問題は北方領土だけではない。
竹島や尖閣諸島など我が国の国益を大きく左右する問題だらけ。
国民の関心が高まらなければ
政府間交渉で民の声という後ろ盾を失ってしまう。
日本の国益を守る最低限の意識、
領土・領海について意識の高揚を強く訴える。
2009年02月18日
G7財務相・中央銀行総裁会議 ホンネと建前
2月14日までローマで行われていたG7財務大臣・中央銀行総裁会議。
各国が、雇用創出と国内の消費拡大の為、積極的に財政出動を行う方針を確認した。
一方で、「開かれた貿易は、世界の繁栄に不可欠」とし、
国内産業や雇用を過剰に守る「保護主義」に反対する姿勢も明確に。
今回のG7会議について
「世界が期待していたポイントをきちんと発表できたという点で評価出来る」としながらも
当然そこには本音と建前があると。
そして
①世界金融危機、景気後退の中でのリーダー役としての米国をどう扱うか、
②世界が求めるものをどう協働にできるか
二つの視点で見る必要がある。
さらに共同宣言は極端に言えばやる前から決まっていた、と。
特に、保護主義に陥らないというのは
誰もが大恐慌の二の舞を避けようとして当然求めていたもの。
アメリカを始め各国のホンネと建前を詳細に分析する。
2009年02月18日
国際刑事裁判所とダルフール紛争
北アフリカ・スーダンのアラブ系住民とアフリカ系住民との間で
今なお続くダルフール紛争。
この紛争に、国際刑事裁判所がどうかかかわるのか
アジア経済研究所の武内進一氏が解説。
ダルフール紛争に関しては2008年年7月、
国際刑事裁判所(ICC)の検察官がスーダンのバシール大統領に対して、
ジェノサイド罪(集団殺害罪)、人道に反する罪、
そして戦争犯罪の容疑で逮捕状を請求。
現在、訴追がなされるかどうかICCのなかで議論が大詰めを迎えていると説明。
ダルフール紛争を見てみると、
多大な暴力が行使され、多数の民間人が犠牲となっていることは間違いない。
ただ、それが国際法に照らしてジェノサイドと言えるかどうかは、
まさにこれからICCなどが判断することろだ、と。
この点に関しては、国際社会の判断も一様ではないと解析。
更にこれら一連の動きについてICCを政治的に利用しようとする国々の存在を示す。
ICCの存在意義にも関わる大きな問題の行方は?
2009年02月14日
郵政民営化見直し議論
麻生首相の発言などで大きく注目を集める事になった郵政民営化見直し。
その「郵政民営化見直し論議のポイント」について
慶應義塾大学の櫻川昌哉教授が解説。
櫻川氏は
・銀行と郵貯時代の金融
・分社化の見直しと金融2社の分離独立
・市場原理主義と構造改革路線
・構造改革路線での市場重視
4点で論点を整理し解説を展開する。
その上で市場を重視するという発想が必要だが
イコール市場主義ではない。と
今回の金融危機で大きな問題となった
アメリカ金融の証券化など
行き過ぎた市場化を目指してはいけないと強調する。
2009年02月10日
北朝鮮 最新事情
東洋学園大学の朱建榮教授の解説。
1月末、北朝鮮の軍需工場から
細長い円筒形の「ミサイル」の様な物体が
列車で運び出され北東部の舞水端里にある
ミサイル基地に運び込まれたことが
偵察衛星によって確認された。
この舞水端里のミサイル基地からは、
2006年に「テポドン2号」や「ノドン」が
発射されている。
一方、このところ北朝鮮は、
韓国への対決姿勢を強めるなど南北関係は緊張の度を増している。
また、中国新華社通信は、先月、中国共産党の幹部がピョンヤンを訪問、
秋に健康悪化説が浮上した金総書記と会談したと報じている。
北朝鮮とアメリカ、中国、韓国などの外交の行方や
日本との間で重大案件となっている拉致問題。
さらに金正日書記長の後継者問題、北朝鮮の内部情勢などについて
現状分析を行うと共に今後を展望する。
2009年02月09日
オバマ政権 世界を変えるか
丸紅経済研究所の美甘哲秀副所長が解説。
オバマ政権が誕生してから約2週間。
アメリカ議会では、総額8,000億ドルの景気刺激策が審議され、
経済政策のほか、外交政策、
環境エネルギー政策、通商政策と、
矢継ぎ早に政策を打ち出だそうとしている。
オバマが実行していることは2つ。
一つは、ブッシュの8年間を全面的に否定し、政策の方向転換を図ること。
就任早々、イラク撤収の検討を始めたり、自動車の排ガス規制強化を打ち出したりと、
ブッシュとは違うことをアピールしている。
もう一つは、過大ともいえる新政権への期待値の引き下げを考えている。
「成果を生み出すには時間がかかる」と人々に忍耐を要求している。
今回の解説では
オバマ政権が最も力を入れている経済刺激策について
詳細に分析した上でその効果や底打ち時期について展望する。
2009年02月09日
総点検 構造改革
小泉元首相から行われてきた一連の構造改革などが
国民生活にどのような影響を与えたか?
日本青年会議所の相澤弥一郎副会頭が検証する。
小泉内閣において構造改革の目玉となった「三位一体改革」。
「地方にできることは地方に」、「小さな政府」作りを目指し、
2001年スタートした。
自治体のリストラともいえるこの改革。
財政を中心とした課題の処理は確かに必要だが、
最低限守られなければならない住民サービスの低下では、
本末転倒ともいえる、と手厳しく。
その上で都市への一極集中や地域間格差というものはさらに加速されてしまえば、
多彩な風土を持つ我が国の文化もすたれてしまうと警鐘を鳴らす。
この他、郵政民営化や政局の混乱にも言及する。
2009年02月09日
迷走する雇用対策
昨年9月のリーマンショック以降、世界の景気は急速に悪化。
世界中で企業の減産、人員の削減が行われている。
欧米の雇用対策を通して日本はどうすべきかを
日本政策投資銀行の酒井吉廣参事役が解説する。
酒井氏は大統領就任式前後にIMFや米国のシンクタンク、
これからオバマ政権に入る人物などと議論
今回の雇用調整はむしろこれから拡大するという
基本的な認識で一致したことを明かす。
この雇用対策について欧米の現状を説明する。
・米国は雇用創出を政府がやる。
・英国、デンマークやオランダ、フランスは
ワークシェアリングを実施する。
・ドイツは以前、ワークシェアリングを行っていたが
今は変わっている。
さらに日本の雇用対策についても触れる。
・日本は何もやっていない。
・女子労働力対策、外国人労働者対策が行われていない。
日本の雇用対策の行方を展望する。
2009年02月03日
ミャンマー民主化の遥かな道
ミャンマーの民主化プロセスについて
アジア経済研究所の工藤年博氏が解説。
その民主化については2009年が大きな鍵となると語る。
昨年実施された国民投票、そして新たに制定された憲法について
昨年からの動きを振り返ると共に問題点を整理する。
そして、2010年に予定されている総選挙について「実施されるであろう」と展望する。
その上でアウン・サン・スーチー氏を初めとする民主化勢力が参加するか否か?
すでに、外国人と結婚していたアウンサンスーチー氏に立候補が認められないことはほぼ確実。
NLDは選挙に参加するのか、ボイコット戦略に出るのか?
実際には、NLDもまだ決めていないのではないかと予想。
今後、軍政と水面下での駆け引きが活発化するだろうとも。
さらにアウンサン・スーチー氏の処遇についても言及する。
締めくくりに国際社会、日本のとるべき行動を強調する。