2009年06月30日
迷走する構造改革
政治問題までに発展した
日本郵政の社長人事は一応の決着。
しかし郵政民営化を巡る
路線対立は未解決。
構造改革の象徴である
郵政民営化はどう進めるべきか。
慶応義塾大学教授の櫻川昌哉氏が検証。
2009年05月26日
金融危機拡大 もう一つの原因
サブプライムローン問題は
なぜ金融危機へ拡大したのか?
そこには、ある証券化商品の存在が…
慶応義塾大学教授の櫻川氏が、金融危機拡大の原因を
もう一度原点から探り、対策を考える。
2009年04月01日
第2回金融サミット 政策協調の論点と日本
去年11月ワシントンで開催されて以来、2回目となるロンドンでの「金融サミット」。
今回は主要国が軒並みマイナス成長となる中での開催。
各国が協調して、改善への道筋をつけられるのか?
会議の論点と、日本が伝えられるものは何なのか、慶応義塾大学教授の櫻川昌哉氏が
徹底研究。
2009年03月16日
経済政策再考
慶應義塾大学の櫻川昌哉教授が解説。
今回はこれまでの経済政策について総括する。
景気対策として以下のようなものが行われている。
①金融緩和政策②財政拡大政策
そして構造改革路線の推進として
①市場開放②規制緩和③内需拡大
櫻川氏はこれまでとられてきた金融緩和政策に対し
その有効性を疑問視する。
金融緩和政策は日銀が銀行に低利で資金を貸し、
その資金を銀行が民間に貸し出す政策。
銀行が資金を何処に貸すかがポイントになる。
銀行は不動産や建設などこれまで付き合いのあった
旧来型の産業には簡単に貸すが、
将来性はあるけれども
不確実の高いニュービジネスには貸さない。
これでは景気浮揚につながらないを指摘する。
財政拡大という議論もされているが、
有効性は「あまりない」と厳しい。
その証拠に国債残高を取り上げ
異常に膨れ上がるのは、財政政策が効かなかった為と。
公共事業に資金を使っても、
成長性のないところに資金を使っていては効果は薄い。
2009年02月26日
政府紙幣発行・金融緩和を考える
景気対策のため日銀が発行する紙幣とは別に、
いわゆる「政府紙幣」を発行するべきといった議論が起きている。
この「政府紙幣」や「金融緩和」について
慶應義塾大学の櫻川昌哉教授が解説する。
政府紙幣は日銀の銀行券と同様の価値を持ち、
国債ではないため国は利子を負担することなく、
資金を市場に流通させられるとしているが、
この「貨幣を増やすこと」には賛否両論がでている。
櫻川氏は「貨幣はバブルである」とする論を展開。
日本人が貨幣をありがたがりすぎるためにデフレが起きた。
デフレは物価の下落だが、
見方を変えると財やサービスに対する貨幣の価値が上昇するということ。
このデフレ対策として、通貨の流通量を増やすため、さらなる金融緩和を求める声もあるが
貨幣発行量を増やせば、貨幣1単位辺りの価値が下がる。
つまりインフレとなる。
金融緩和は、貨幣発行量と引き換えに貨幣の信用を貶める政策でもある。
慎重にやらないと、貨幣価値が下がりすぎるかもしれないと注意を。
金融緩和が必要であれば「日銀がやれば良い」と櫻川氏。
現に株式やCP、それから最近では社債を買い始めている。
政府紙幣の発行では貨幣の価値がどんどん下がる。
「貨幣バブルの崩壊の危機は絶対に避ける必要がある」と強調する。
2009年02月14日
郵政民営化見直し議論
麻生首相の発言などで大きく注目を集める事になった郵政民営化見直し。
その「郵政民営化見直し論議のポイント」について
慶應義塾大学の櫻川昌哉教授が解説。
櫻川氏は
・銀行と郵貯時代の金融
・分社化の見直しと金融2社の分離独立
・市場原理主義と構造改革路線
・構造改革路線での市場重視
4点で論点を整理し解説を展開する。
その上で市場を重視するという発想が必要だが
イコール市場主義ではない。と
今回の金融危機で大きな問題となった
アメリカ金融の証券化など
行き過ぎた市場化を目指してはいけないと強調する。
2009年01月29日
オバマ政権の経済対策と世界
オバマ政権が掲げる経済政策に世界経済は
対応していくことができるのか、
慶應義塾大学の櫻川昌哉教授が解説。
オバマ大統領の経済政策を3つポイントで説明。
1.過剰消費体質の是正
2.ドルの信認の維持
3.円滑な不良債権処理
その問題点や実効性についても言及する。
そして日本は…
短期的には「強いドル」は日本にも利益
しかし巨額の政府債務をかかえた日本には、
これまでのようにアメリカ国債を買う余力はない。
アメリカへの支持を明確に表明。
中国の過剰貯蓄がアメリカ国債を
ファイナンスする道筋を作るべきだと語る。
そして100兆円の外貨準備を準備金とした
新たな通貨システム構想を打ち出し中国にも呼びかける。
それが『アジア通貨構想』。
アメリカを助けると同時に
「脱ドル」を視野に入れたグランドデザインの提示をと語る。
2009年01月29日
資本主義経済は自壊したのか?
慶應義塾大学の櫻川昌哉教授の解説。
2008年は世界経済が「サブプライムローン問題」に翻弄された1年。
金融経済への悪影響は計り知れないものとなった。
専門家の中には、自由主義経済、ひいては資本主義経済自体の
構造的な弱点が露呈したという意見もある。
「終末論」のような論調が横行しているが、
少し大げさな感じもすると櫻川氏。
その上で問題の本質と、
金融危機にどう立ち向かうべきなのかを話す。
2009年01月26日
経済展望 日本の金融政策の行方
2008年12月20日
地方金融機関の断末魔
地方銀行など地域金融機関が経営危機が迫っている。
その理由や現状を慶應義塾大学の櫻川昌哉教授が解説。
11月に発表された2008年9月期の中間決算を見てみると
銀行の8割以上が最終減益。赤字に陥った銀行も多数に。
特に地方銀行はじめ、信用金庫・信用組合といった
地域金融機関の厳しい経営状況が明らかになった。
その背景に不動産価格の下落による不良債権の増加を挙げる。
地方金融機関がシンジケートローンに参加し都心向け不動産貸し出しが増加。
また不動産投資信託(JREIT)を多量に購入していた。
これらが不動産価格の下落によりリスクを拡大させていった。
地方金融機関の短所である地域リスクの分散が難しい問題に加え
不動産リスクの増大が追い討ちをかけた。
これらの状況から櫻川氏は
「地域金融機関モデルの崩壊」を強調する。
中小企業向け融資はどうなるのか?
2008年12月05日
これで良いのか?麻生首相の経済政策
麻生首相が打ち出している経済対策について
慶應義塾大学の櫻川昌哉教授が解説。
世界的な金融危機の中、経済の立て直しが優先だと
解散総選挙を先送りした麻生総理。
給付金問題や第二次補正予算案の提出時期などで
与野党の対立は激しさを増している。
これまで麻生首相が打ち出した主要な経済対策を見てみると…
①総額2兆円規模の定額給付金
②郵政関連株売却を凍結
③金融機能強化法の推進(地方銀行の救済)
④中小企業への貸し出しの促進
景気が悪くなると財政政策の効果を短期と中長期をわけて
議論してみようということになりがち。
櫻川氏はグローバル化した最近の経済情勢は、
財政政策の効果を「短期と中長期をわけて議論するという考え方には意味がない」と指摘。
株式市場が将来を映し出してしまうからと理由を説明。
その観点から麻生首相の打ち出した定額給付金については
バラマキ型の財政支出は中長期的には効果が薄く、
むしろ財政再建を遅らせるリスクが高いとして、
望ましくない。
短期にしか効果がないと思われる景気対策がとられると、
株式市場はその政策を「売り」と評価し、
株価は下落し消費の低迷をもたらす。
そのため「短期的にすら効果がなくなってしまう」と説明する。
その他の経済政策についても厳しい意見を突きつける。
2008年11月21日
日銀の株式買い取りという劇薬
10月末に政府が打ち出した金融市場安定化策。
その中に「日銀による銀行保有株式の買い取り」が盛り込まれた。
しかしこの発表後、日銀はまるで無視をするかのように買取については
何の反応もしていない。
2002年初めて日銀は銀行保有株式の買い取りを行った。
その時の仕掛け人だった慶應義塾大学の櫻川昌哉教授が
その背景、意味、効果などを解説する。
当時、日本の銀行は大量の株式を保有していた。
特に「持ち合い」で不良企業の株式を中心に保有していた。
そして銀行保有株の下落→銀行の資本不足→貸し出しの圧縮(資本規制)→
貸し渋り→ 景気の悪化→さらなる株価の下落→銀行経営の悪化
というマイナスの連鎖が起き株式暴落の危険性が生じた。
さらに追い討ちをかけたのがファンドによる日本市場アタック。
ファンドは銀行保有株を売り込むことによって下げ相場を演出した。
銀行が大量に持ち合い株を保有するする状況が続く限り
ファンドによる株価のアタックは続き株価下落と金融システム不安を繰り返す。
そこで日銀による株式買い取りが発案され実施に向かう。
しかし事は簡単には進まなかった。その訳は…
その仕掛け人だからこそ知っていた話を今回始めて語る。
そして今回、実施した場合をシミュレートしてその実効性を展望。
この政策は劇薬だけに使うタイミングなどを見極めなければならないと釘を刺す。
さらに大きな目的としてファンド対策として効果を最大限にするには何が必要かを語る。
2008年11月05日
アメリカ大統領選挙と経済政策
「アメリカ大統領選と経済政策」について
慶應義塾大学の櫻川昌哉教授が解説する。
現地時間11月4日に行われたアメリカ大統領選挙。
櫻川氏はオバマ氏とマケイン氏の経済政策の違いを中心に説明。
オバマ候補は今回の金融危機を受け
積極的な財政支出で雇用創出を図り
景気対策を行いたいとしている。
円高など不安定要素も多い中
果たしてその実効性は?
櫻川氏の見方は厳しい。
その一方で
アメリカの政治は日本と異なって
実力のある経済学者をブレーンに加える傾向があることに触れ
日本ほど状況にならないのでは?と見据える。
2008年10月23日
公的資金注入 危うし
「金融安定化と公的資金注入」について
慶應義塾大学の櫻川昌哉教授が解説する。
公的資金注入することで金融システムは安定するか?
といえば必ずしもそうではない。
日本での過去の失敗を例に説明。
市場経済を取っている建前から、
当時は国有化につながる公的資金注入の法的根拠がない。
そして資金注入はあくまで銀行からの
要請によるという形を取らざるを得なかったので、
政府は銀行経営に対して強く介入できなかった。
銀行は公的資金を株式損失に充て不良債権処理は進まなかった。
櫻川氏はアメリカでの公的資金注入は
日本のような失敗のリスクを含んでいると警告する。
その先のシナリオは…?
2008年09月12日
無益な経済政策論争はもう止めよ
慶應義塾大学の櫻川昌哉教授が
自民党総裁選でも各候補が繰り広げる「経済政策論争」について
警鐘を鳴らす。
「景気対策と財政再建の両立はむずかしい」と櫻川氏。
財政再建と景気対策にはトレードオフの関係があるので、
ひとつの政策(財政改革や成長戦略)で、2つの政策目標を追っかけると、
「二兎を追うもの一兎も得ず」になってしまう恐れがあるからとその理由を説明する。
その上で経済政策の基本的な考え方としてある
「政策割り当て論」を用いて
財政再建には財政緊縮路線を、
景気対策には成長促進政策をそれぞれ割り当て
両方同時に行うことを勧める。
2008年09月08日
財政破綻 前夜
プラネットVIEW初登場
慶応義塾大学の櫻川昌哉教授が財政破綻をテーマに解説する。
7月22日に開催された経済財政諮問会議で提出された
「平成21年度予算の全体像に向けて」の
経済・財政見通しにもとづいて試算すると、
日本の財政が破綻する確率はなんと95.1%。
櫻川教授がその根拠を解説する。
さらに
景気対策を優先して財政再建を先送りすべきだと
選挙対策とも取れる発言をする政治家も増えつつあることを指摘。
しかしながら旧来型の景気対策は効果が弱く、
いたずらに財政を悪化させるにすぎないことは今や常識であるとしたうえで
財政再建の重要性を強調する。