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【イギリス】勇者たちが世界中から!英国伝統のレース「チーズ転がし」

(2007/06/15 OA)


 

 イギリス・グロスター地方に200年以上前から伝わるレース「チーズ転がし」。傾斜30度以上の急な坂を下るので、勇者たちが集まるレースとして知られている。

 レースで使われるダブルグロスターチーズを作る農場のオーナー・ダイアナさん(80)は20年間、チーズを作り続けている。作業は1日がかり。30℃前後の温度で、ゆっくりとかき混ぜながら水分を蒸発させていき、型にはめ、チーズにしていく。その後、半年間発酵させる。こうして完成したチーズの重さは3.38キロ。かなり早く転がりそうだ。

 レース当日、このチーズを求めて、世界中から3000人が集まった。この日は雨だったが、普段、静かな坂が大勢の人で埋まり、歓声に包まれた。スタート地点には、梱包(こんぽう)用エアパッキンに身を包んで武装したり、ビールを飲んだりして気分を盛り上げている参加者がいた。このレースは、おじいさんが遊びでチーズを転がしたことから始まったので、とにかく楽しむのがポイントだという。

 レースが始まると、チーズも人も、飛んだり跳ねたりしながら坂を転げ落ちていく。下に着いた時は泥にまみれたり、草にまみれたり。中には呼吸が苦しくなって倒れ込む人もいた。ちなみにこの日、ケガしたのは34人。レースのコツは、つま先ではなくかかとを使うことだという。また、駆け下りてきた人たちが皆、ケガをしても笑顔だったのが印象的だった。

 賞品は、ダイアナさんが作った丸いチーズ。チーズを持ってカメラの前で思い切り「チーズ」と言うのも伝統のようだ。また、レースは、一度やったら病みつきになるらしく、第2次世界大戦前後でさえ続いていたという。