#195  夏の夜

(2007/08/13)


 

 この時期、帰省先でテレビをご覧になっている方が多いと思います。親戚同士久々に顔を合わせて、子どもたちは廊下や外で大騒ぎ。「日本のお盆」ですよね。私の実家でも、毎年そういう光景が繰り広げられました。父方のいとこたちが大集合して、夏の半分ぐらいを過ごしていたのです。

 東京に住む彼らは、夏休みになると大きなカバンを持ってやってきます。着替え、水着はもちろん、宿題をやるための道具も持ってきていた記憶があります。食事は座卓を2つくっつけて賑やかに。日中はプールにでかけたり、丘の上にある公園に遊びにいったり。ワイワイやっていると、時折ケンカして怒られたり。夜は夜で、布団をずらっと並べて6人で寝ていました。窓を開けると夜風といっしょにカエルの鳴き声、虫の声が聞こえてきます。あれこれとりとめないことを話しているうちに眠ってしまいます。あれは、おとなになってしまうともう得られることのない時間。彼らが東京に戻る列車を見送ると、なんだか夏も終わったなあという気分になったものです。

 そんなことを思い出した理由はきょうのニュースにあります。木原さんとそらジローのお天気コーナーで、流れ星が紹介されました。そのVTRのなかに一瞬だけ、流れる星々を眺めようと、地べたに寝袋をずらっと並べて夜空を見上げるシーンがありました。ほんの一瞬ですが、あれはいい光景です。流星が見られればそれが本旨ですから言うことは無いのですが、あえて一言。

 たとえ流れる星が一つも見られなかったとしても、寝袋を並べて、その時を一緒に待つという状況が素晴らしい。もしも高校生ぐらいだったら、きっと深い話をし始めることでしょう。友達のこと、学業のこと、将来の夢…。互いの顔は殆ど見えないけれど、それだけに胸の奥まで見える気がしてきます。絶対的な時間経過とは別に、相対的な価値が大きな時間。絶対に忘れられないときになること間違いなしです。夜空を眺めるには打ってつけの日、まだチャンスはあります。夏の夜の天気予報は要チェックです。

投稿者 近野宏明