地震から3週間。政府はあす、新潟中越沖地震を激甚災害に指定することを閣議決定する方向です。被災地でみたことがらから、教訓とすべきことを考えます。
柏崎市内では多くの倒壊家屋を目にすることになりました。完全に押しつぶされてしまった建物を見ると、やはり築年の古い木造家屋が目立ちます。立派な焼き瓦を葺いた大きな重い屋根。通風や採光を重視した長い縁側。平時には安らぎを覚えるそうした造りも、いざというときに、大きなダメージを与える要因に転換してしまうのが恐ろしいところです。
能登半島沖地震の際もそうでしたが、昔ながらの古い造りの建物は、巨大地震には打ち克てないのかと痛感させられます。だからといって、すぐに立て替えられないのは仕方のないこと。では当面、いざというときにどう備えるかが課題となります。
まずは家具のじゅうぶんな固定です。倒壊を免れたお宅の取材をすると、殆ど家具の固定をしていませんでした。ヒモや細い針金でつないだ形跡もみられましたが、無惨にもちぎれてしまっていました。もちろん固定していない箪笥や食器棚、本棚がどうなっているかは言うまでもありません。後片づけをしているご家庭では、「寝室にはできるだけ背の高い家具を置かない」ように、模様替えをすることを勧めました。スペースの都合上、どうしても寝室に家具を置くならば、倒れてきたときに自分の寝床に重ならないように配置することも。まずは命を守ることが第一、すべてはそこからです。
寸断されたライフラインのうち、この時期もっとも大きなダメージを与えたのが、断水した。蒸し暑い梅雨どきに清潔な水がないことが、どれだけ不自由かということ、目の当たりにしました。お風呂の水は抜かずにおいておく、一定量の飲料水をストックしておく。これだけでだいぶ違うと思います。飲料水は、大きなペットボトルをひと箱分つねにストックするだけでも意味があります。買うたびに古いモノから飲めば期限切れの心配もありません。風呂の残り湯は、まずトイレを流す際に役立ちます。床に散乱した食品などを掃除する際にも、水が無ければキレイにふき取りきれません。生活のすべてに水は関わってきます。いざという時の前に、ご家庭での心掛け、ぜひお願いします。
投稿者 近野宏明