統一地方選挙の前半戦が行われました。きょうはその数字を考えます。もう長らく言われていることですが、投票率の低落傾向は止まりません。知事選では、岩手・島根・佐賀・大分の4県で、戦後最低の投票率となりました。投票時間の延長や、事実上の投票期間前倒しといえる「期日前投票」といった投票率の向上を目指した施策にも、効果の限界があるようです。
東京都知事選は54.35%。4年前は44.94%ですから、およそ10ポイント持ち直しました。それでもようやく過半数、というところ。その予算規模でいえば一つの「国家」に匹敵する巨大自治体の長を決めるには、決して高い数字とは言えないのではないでしょうか。
ところでその東京都知事選、ひとつ注目すべき点があります。三選を決めた石原慎太郎氏の得票率は約51%。308万票を集めた4年前の得票率は、約70%でした。今回は、浅野氏との対決という観点では大勝であるものの、「反・石原」という観点でみると、積極的な「反・石原」票は歴然と増えているのです。今回、石原氏以外の候補の得票はおよそ269万票。3年前はこれがおよそ131万票でしたから、その数では倍以上に。今後の4年間の都政を預けたいと、石原氏の名前を書いた人は減少。投票率が上がって投票総数も増えましたが、それ以上に、「反・石原」票は増えたのです。石原氏へ積極的に示された反対の意思は、無視できない大きさ、というわけです。
一夜が明けたきょうの会見を聞いても、選挙序盤では鳴りを潜めていた「石原節」は、完全復活。石原氏らしい独特の話法で会見は終始しました。大量得票と同時にはっきりとした、都民の静かな意思表示を、石原氏は今後4年間の都政運営にどう汲み取っていくのでしょうか。
投稿者 近野宏明