八月六日。
広島のテレビ局に勤務していた私にとって、この日には特別な思いがあります。
そう、原爆が広島に投下された日。
静岡出身の私は、教科書の中でしか原爆のことを知りませんでした。
入社1年目の八月六日。
先輩に言われた通り、朝早く(広島市の中心部にある)平和公園に着くと、そこはいつもの公園とは全く違う雰囲気でした。
夜も明けきらぬ内から、たくさんの人が線香を手向け、祈りを捧げているのです。
その姿に驚いている私に、先輩が教えてくれました。
「この日は、ヒロシマにとっての“命日”なんだ」と。
その後取材を通じて、何人もの被爆者の方から話を聞くことができました。
全身火傷の身体を引きずるように、火の海を逃げた人。
父親を探しに中心部へ向かった所、死体であふれる川を見た人。
家が爆風でつぶされ、まだ小学生だったのに家族全員を失った人。
想像もしなかった内容に、私はショックを受け、
「もう昔のこと」なんて思っていた自分を恥じました。
あの日のことを話す時、被爆者の方は、今でも辛い・・・と涙を流すのです。
そして多くの方が、今も後遺症に苦しんでいます。
過ぎた事、ではないのです。
「自分と同じ思いをする人は、もうこれ以上増えて欲しくない。
その為にも、より多くの人に戦争の悲惨さを知ってもらいたい」
こんな被爆者の思いを後押しするかのように、いま日テレプラザでは、岡本太郎さんが描いた壁画「明日の神話」が公開されています。
というのも、この壁画は原爆がモチーフになっているのです。
その大きさには圧倒されます。
今月31日までの特別無料公開です。
どんな形でもいいので、61年前の出来事に少しでも思いを馳せてもらえたら・・・・
私が言うのもおこがましいのですが、そう願っています。
投稿者 大滝奈穂