(教師入室)
はい!こんちわぁ~!
しばらく見ないうちにみんなすっかり日焼けしてますね~
日焼けが苦手という淑女の皆さんだって、花火大会の日には、少しでもいい場所をとろうと太陽天高く
上る真昼間から何枚も重ねた浴衣を身にまとい、滴る汗をぬぐいながらそそと歩いて場所取りに行って
いましたね。東京湾大華火祭が去る日曜日に行われましたが、新橋周辺、浴衣姿に汗が光る女性の
皆さんであふれかえっていました。浴衣だから日傘を差すことも出来ず、この時期女性にとっては非常に悩みのところ・・・。「日焼け」か、はたまた「思い出」か。
そんなご苦労されながら、東京ビル街の殺風景な街中に華やかな色合いの浴衣で僕たちの目を楽しませてくれてどうもありがとうございます・・・と感謝の一言でもいいたいですね。
さて、夏だ!海だ!『数学』だ!!も今回が最終講。
そもそもこの企画が始まったのも、小中学生の数学離れが甚だしいという点から。
いまだ勉強の仕方が分からず、しかし迫り来る受験の日まで時間がなくあせっている全国の小学生から大学生の皆さんまで、この言葉を送りたいと思います!!
「数学=暗記である」-僕は胸を張って「NO!」と叫びたい。僕は大学時代、塾の講師をしながら子供たちの声に必死に耳を傾けてきましたけれど、勉強・スポーツ・恋・悩み・・・僕らは考えながら、いつも悩みながら時間をかけて自分の色に染め上げ納得しているんです。しかし、時間がないから・・・授業時間が
短いからという理由で「公式」を暗記して、それを使えば物事は楽に解決する・・・なんて甘い蜜を吸わされたままだとしたら、本当にあなた自身が骨抜きになっちゃうと思いますよ。だから一生懸命考えて
ください!!
常に生活の中に「?」をもつこと。
そういう意味で、この1ヶ月間、皆さんを悩みに悩まし続けた「正方形の面積」を巡る問題は非常にいい
頭の体操だったのではないでしょうか?(えっ?ホカノベンキョウニテガマワラナカッタ・・・?)
《問題2》----------------------
紙の上に今描いた正方形。面積が5でした。
その一辺の長さはいくつでしょう?
"√"を使わずに求めてみて下さい。
またこの問題に関する疑問を列挙して解いてみてください。
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いろいろ試行錯誤されたと思います。様々な声も寄せられました。前回は、面積が4でした。タテとヨコの長さがそれぞれ1mの正方形だったとすると、その面積1㎡の正方形をヨコに2つ、タテに2つ並べた、(2m×2m=4㎡)が正解でした。
けれど、5㎡はどうでしょう?
どう考えても出来ませんね。
実は答えは、「出来ない」が正解。
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面積が5の正方形は存在するかもしれないのですが、一辺は数字だけでは表すことが出来ないんです。
よ~く考えた皆さん、アナタの答えが正解なのです。
以下解説・・・
2×2=4
3×3=9
だから、どうやら、1辺の長さは2と3の間らしいということは分かります。
また、以下のように小さい順に数を並べてみます。
【一辺】 ・・・ 2 ----- 3、・・・
【面積】 ・・・ ④、5、6、7、8、⑨、・・・
すると、面積が4の正方形は、一辺の長さが2と3の間にあるらしいとはいえ、2により近い数だ、
と考えることが出来ます。それでは、1辺は 2.1 や 2.2とかなのだろうか?計算してみると・・・
2.1×2.1=4.41 ・・・面積ちょっと遠いな
2.2×2.2=4.84 ・・・面積だんだん近づいてきた
2.3×2.3=5.29 ・・・超えた!
という事は、一辺が2.2と2.3の間らしいということが分かりますね。
では今度は、2.21から計算してみよう・・・
・・・っとする前にちょっと考えてみてください。
上の計算式3つをみてみると、小数×小数=小数ですね。
(疑問?) 「小数×小数=整数」 は存在するのでしょうか?? (ただし、小数点以下0の場合は除く)
答えは、×→存在しません。
という事は根本から矛盾することになってしまいます。
・一辺は2と3の間 →長さは小数
・その時、面積は5になる。 →面積は整数
以上2つは成り立たないことから、数学って変ですね。
この矛盾に昔の数学者たちは困り果ててしまいました。
面積が5になるということはありうる、しかしその1辺の長さを数字で表すことが出来ない。
そこで発明されたのが、
● √ (root) ・・・2乗して整数になるためのルール
日本語で、平方根と呼びます。なんかしっくり分かりにくい。
これを英語に直すとすごく分かりやすいです。
● the square root (of a number)
正方形(面積)の根本となる数
これを式で表すと、
√5×√5= 5
これでしっくりしますね。整数でも小数でも表すことができなかったから、"√"という発明をした、
ということなのです。
これをこれまでの歴史上、数学者の1人が便利だと思ってルールを取り決め、1通の論文を書きました。「論文」というのは自分の考えを広く世の中に公表する公式文書のことなのです。この√という概念が
多くの数学を必要とする方々に評価されて現代でも勉強するようになったのです。
自然発生的に作り出されたたし算は簡単にあたまのなかに理解できても、人が作り出したかけ算や、
こういった平方根(√)は、決められたルールを最低限覚えておかないといけませんよね。
ルールを覚える前に、難しい公式とかを覚えようとしてしまうから本末転倒だと思うのです。
「2乗して整数になるルート」としてそれぞれ作られた数だとしたら、
√5+√3 は、2乗して8になる√8になるはずはないですよね。
× √5+√3≠√8
そもそも、√5、√3・・・全く違う独立している数同士なのだから。
しかし、かけて○○になるということから、√同士のかけ算はできるんです。
○ √5×√3=√15
高校数学になって、"sin,cos,tan"、 複素数の "i"、矢印がつく"ベクトル"
難しく感じられてくるのはこれ全て数学はもっと便利になるのではないかという人間が取り決めた
ルールだからなのです。このルールである取扱説明書を頭にいれておかないといけない。
だから拒絶反応が起こりやすくなってしまうのですね。
ぜひ恐がらずに、数学のみならず、ニュースでも恋愛でも、壁に当たって分かりにくいことがあったら、「?」という疑問を持つことと、「根源はなんだろう」という探究心を持って取り組んでいったら、きっと
雲が晴れ渡る未来が待っていると思います。
最後は長くなりました。ぜひ頑張ってください。そしてアナタの夢を実現してください。
(教師退室)

投稿者 藤田大介