10月のモスクワは、本当に寒暖の差が大きい。
上旬は、朝晩の気温が+10度ほどだったのだが、31日には-5度まで冷え込み、
街はうっすらと雪化粧した。
モスクワでは秋の服装を楽しむ時期が極端に短く、薄いコートなど持っていない人が多い。
みなセーターなどを着込み、防寒体制に入った。
さて、今回は短い秋の風物詩について。モスクワも秋は紅葉が広がり、
Золотая Осеньザラタヤ・オーシン(黄金の秋)と呼ばれる。
市内の南東部にカローメンスコエという大きな公園がある。
イワン雷帝やピョートル大帝が別荘を建てたところだが、8月から10月上旬にかけ、
全ロシアやCIS諸国から1000軒もの蜂蜜売りが集まって、競うように店を開く。
蜂を特定の花や樹木に放して蜜を収穫するので、種類は本当にさまざまだ。
アカシアやバラの蜜は香りが素晴らしいし、
オレンジやクリの蜜はほのかに果樹と同じ味がして不思議。
品種だけでなく、地域や店によっても味覚に違いがあるようだ。
試食を繰り返すのだが、次第に舌がおかしくなる。
日本でも果物や漬物を産地別に集めて味わう、こうした収穫祭があっただろうか。
最も有名なのは、ロシア南部バキシリヤ共和国の菩提樹の蜂蜜。
うすい黄色で、素朴な甘さが口の中に広がる。
値段は500グラムで150ルーブル(約600円)。紅茶に入れても楽しめそうだ。
この蜂蜜市が終われば、モスクワは一気に冬に向かう。
冬将軍は英語でGeneral Frostだが、
ロシア語も同じでМороз Воеводаマロース・ヴォイェヴォダ(厳冬の司令官)と言う。
もう、すっかり到来したと思っていたのだが、ロシア人にきくと
「-20度にならないと冬将軍到来とは言わない。」と話してくれた。








