
このたび海峡を渡り、ロンドン支局からパリ支局に異動しました。
あまりロンドンに留まることがなかったものの、あらゆる場面でイギリスの底力を実感しました。官民問わない実行力、情報力、外報力、政策力、人の歴史、そしてそこから・・・第3の選択にみえて、自己利益のためにベストな選択をできてしまう強かさがありました。
ところで。
イギリスといえば欠かせない話題である英王室の空気、にも触れてみたいとおもいます。
写真は、去年5月に出席させてもらった女王主催のお茶会(QUEEN’S GARDEN PARTY)です。皆、帽子を被る正装で現われるのですが、私は日本から持ってきた母の着物を着て、出かけました。
場所は、バッキンガム宮殿。宮殿の中を通り、裏庭にでると、そこには湖や森が広がります。
そこで行われるお茶会。出席するのは主に英チャリティー関係者や医療関係者、法律関係者、などです。
紅茶を手に会話に花を咲かせる・・・・・まさにアフタヌーンティー、人脈作りの場です。
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こうして大勢の人をひきつける・・・英王室の「力」について書いてみます;
その人気は・・・・イギリス人が飽きたといいつつも、タブロイド紙に載れば皆が釘付けになるように・・・顕在です。日本ではダイアナ元皇太子妃のことが最もよく知られていますが、彼女の没後10年にあたり、取材した際にも「人間らしさ」を感じることができました。
例えば、チャールズ皇太子は「田園好き」、ダイアナさんは「都会好き」という方向性の違い。2人があまりに違った事柄のひとつ、とされます。美味しいビスケットで知られる皇太子のブランドがありますが、その牧場を訪れた際、貴重な豚の繁殖現場を見せてもらいました。その丁寧な姿勢に農業への特別な思い入れを感じました。同時に、ダイアナさんが愛した服、遊びも見ることがありました。そこからさらに積極的に人々と同じ目線になって、自分の役割を果たそうと動いた、その熱意も彼女が手がけた事業を通じて感じました。別れていった2人ですが、孤独な部分もあったとされる彼女が、人のためにと動いていった背景・・・・それは突き詰めれば愛情に飢えていたのではないか、と言われるゆえんも、感じました。裁判などで実に様々な情報が今も出続けていますが、その人間らしい姿こそが、どこかイギリスの人にとっての王室との距離感なのだと思いました。
ウィリアム王子そして恋人ケートさん、あるいはヘンリー王子やチェルシーさん、彼らも皆、気さくでそして自然体です。ケートさんについてはパパラッチ報道の前から取材をしていて、異常なマスコミの熱気を感じました。ケートさんやヘンリー王子については、「おしゃれになった」、「こんな風にマスコミを撃退した」などで騒がれますが、2人とも、その「人間臭さ」がイギリス人に愛される所以だと感じます。


さて。
お茶会で、途中から登場したのは、エリザベス女王。
一斉に皆が道を開けます。
毎度ながら、ニコリともせず、毅然としながらも必ずバックを手に持って歩く 姿には、品格と同時に可愛らしさを感じさせます。
そして、このとき私が感動したのは、またその人間らしい振る舞いでした。
お茶会では、お付きの人が適当に選んだ人たちが、女王と話す機会を与えられます。
たまたま目についた人と言いながらも、ボーイスカウト、インド系の官僚など人選は全体のバランスを考えて選ばれています。
女王は会う時まで、全く話す相手の素性を知りません。
お付きの人は2分前に本人から聞いた名前と職業だけを、簡単に女王に紹介した後は、会話に全く感知しません。つまり「放任状態!」なわけです。
が、女王は、あらゆる会話で対応していきます。その会話の引き出しの多さには、ため息が出ました。
しかしふと近くに居て、気がついたことがあります。
相手によってわかりやすいほど、話す時間がバラバラ、そして表情が違うのです。
例えば同年代の女性と話すときは長く、そして柔らかい表情、でも気の合わない相手には、すぐにカバンを持ち換えるなどして、さっと立ち去る・・・あっさりと会話を終えているのでした・・。
失礼ながら、「ああ、人間臭いな」と大いに感じました。
会話をした人たちからは
「こちらの仕事をよく把握していました」
「気さくに自分の体験談を話してくれ、びっくりしました」
「恐くなかったよ、自分の祖母みたいな接し方をしてくれた」
「肌が美しくてびっくりしたわ!」などの反応が。
自然な立ち振る舞いが、多くの人を魅了しているのでした。
という、優雅な時間・・・も稀にあったロンドン時代ですが、それだけでは物足りないものです。
下の写真で質問です。
Qこれはいったい???
答えはまた今度。



海峡、国境を越えればまた違う世界があります。
人の苦しみ、喜び、目の前の現実・・・・・・それを、ぐっと味わいながら日本に届けられれば。そして願わくば、見た人の選択肢を広げられるような手法で、・・・伝えていければと思います。








