見栄っパリ

(2006/09/20)


 

 パリ支局の徂徠です。
 実は私、赴任したのが9月1日、パリ駐在歴がまだ1ヶ月に満たない新米ホヤホヤなんです。
 これまで何度か仕事で来たことはあったのですが、あくまで観光客レベル。
もちろん住むのは初めてです。
 今回はその短い生活体験から「あ~っ、パリジャンって見栄っ張りだなぁ」と思ったことを
2つご紹介しましょう。


見栄っパリその① 「信号機」


パリ市内で車を運転し始めて一番最初に感じたのが「どこに信号があるの?」ということです。
電柱と電線が縦横無尽に張り巡らされていることが、
日本の街が汚く見える要因の一つと言われます。
パリに限らずヨーロッパの街はその逆。よく見るとゴミや犬の糞が落ちていたりして
結構汚れているのに、電柱・電線が無いおかげで遠目には美しい街並みに見えるのです。

20092006010.jpg 
信号機に関しても同じことが言えます。
日本の信号は遠くからも見やすいように車道の真上、
しかも交差点の手前と向こう側の2箇所に設置されているケースがほとんど。
特に大通りだと巨大な信号機が頭上に居座っています。
←(パリ市内の一般的な交差点に進入・・・信号はどこ?)
 しかしパリの信号はずっと「控え目」で、
車道というより歩道上に小型かつ縦型のものが設置されています。
交差点に差し掛かかると、まず信号機の存在を発見するのに一苦労。
さらに複数ある中から、どの信号に従うのが正解なのかを判断するのが、また一苦労です。
最近でこそようやく慣れてきましたが・・・
20092006009.jpg
しかもお目当ての信号は大抵が停止線の真横にあるので
一番必要なはずの運転席から特に見にくい位置にあるのです。
街路樹や路上駐車のトラックや、どこでも割り込んでくるバイクに隠れて見えないことがしばしば。
後ろからクラクションを鳴らされて「あっ!青になってたんだ」とあわてて発進することも日常茶飯事です。
(運転席から首を捻じ曲げてようやく見える信号)→
 もしこの信号が原因で事故が起こったりしたら、
恐らく日本やアメリカなら「視認困難な位置に信号機を設置した」とし
行政の責任が問われることになるんでしょうが
こちらは良くも悪くも「個人の自主性」を重んじるお国柄
そんなことを気にしている人は皆無のように見受けられます。

多少信号が見にくかろうが都市景観を守ることの方が大事ということなんでしょうか?


見栄っパリその② 「男子トイレ(小用)」

 次は下世話な話で恐縮ですが、男子トイレにある「小用」便器について。
これが小憎らしいくらいに挑戦的なんです。
20092006012.jpg 私の身長は173cmで脚の長さも特に長くも短くもない日本人としては
極めて標準的な体型だと自負していますが、
大抵のトイレはその高さが「ギリギリ」のところにあります。
何かパリ市の設置基準でもあるのでしょうか?
 支局があるモンパルナスタワーのトイレでもご覧の通り。
身長160cm以下の人なら「断念」せざるを得ないでしょう。
ましてや子供なら絶対に無理・・・。
 かといってフランス人が日本人より背が高いかというと、
実際はさほどでもありません。
たまに北方系でびっくりするほど高い人もいますが、
大抵のパリジャンは私と似たり寄ったりの体型。
フランス人の支局員2人も170cmそこそこ、
「この便器の位置、高いと思わない?」と聞いてみると、
「平均的な高さだと思います。」との答え。
 やっぱり「見栄っパリ」だなあと思いました。