改訂版 行列のできる甘栗店

(2006/10/27)


 

前回、クルマを題材に
北京の人々はあまり行儀が良くないことを指摘しましたが、
そんな彼らが粛々と行列をつくり、自分の順番が来るまで辛抱強く待っている場所があります。

故宮の北側にある地安門の甘栗屋「秋栗香」です。
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秋はクリのおいしい季節です。
中国では「8月はナシ、9月はサンザシ、10月はクリ」という言い伝えがあります。
いまはトップシーズンということになります。
北京の地元紙によれば、クリは栄養補給にも役立ちます。
たんぱく質、脂肪、ビタミンBが豊富な高カロリー食品で、
胃や脾臓、腎臓の機能強化に役立つということです。
さすがは健康情報に詳しい中国人、
ただ美味しいだけでは行列はつくらないというわけです。

この日、私が待たされた時間はほぼ30分。
せっかくだから、と作り方をじっくり観察してきました。
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使うクリは「懐柔油栗」。
北京市のに東北に位置する懐柔区(農村地帯)で獲れるブランド品のクリです。
店によれば、大きすぎても、小さすぎでもいけないのだそうです。
石の入った鍋に10キロ分のクリを入れて、時々砂糖水を加えながら30分炒ります。
甘栗がベタベタするのは砂糖のせいなのです(知ってました?)。
このベタベタで、クリの殻についていたゴミや石を取り外し、クリに艶を与えるという狙いがあります。
ちなみに砂糖は市販品ではなく、特別発注品。
おいしさのウラにはやはり「こだわり」がありました。
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4台の鍋が朝から晩までフル回転するのですが、
1日に炒る量は500キロから1000キロくらいだそうです。
行列が絶えないのだからもっとつくればいいのにと思いますが、
1回につき30分はかかるし、鍋は4台しかないし、これが限度なのでしょう。

30分の「炒り時間」が終わって、やっとだな~と思っていると、
もうひと行程がありました。クリをふるいのようなものにかけています。
石を取り除くのだそうです。買った甘栗に石はついていない、道理です。
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晴れてできあがった「甘栗」。
手さばきの早い女の子が500グラムずつ袋にぽんぽんと入れていきます。
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一袋500グラムで10元(150円弱)。北京の甘栗店としては高いほうです。
この日は4袋買いました。
ほかの客は一袋の人もいるし、10袋の人もいて様々ですが、
ここでおとなしく並んでいるひとたちの間からは
「たくさん買えば、待っている人たちを待たせてしまう」という意識(節度)が感じられます。
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炒りたてはちょっと剥きにくいのですが、ほっかほかの甘栗。好吃・・・。
でも、実は甘みが出てくるのは、しばらく時間が経ったあとなのです。
クリから熱が抜けると甘みがじわ~っと現れてくるようです。

ちなみに、今回購入の4袋は支局でみんなと山分けしました。
小さな幸せ、みなで分かち合うのが北京支局の方針?です。


クルマ、クルマ、クルマ

(2006/09/22)


 

北京に着任してから2年9ヶ月がたちました。
北京は日々変貌をとげています。
いまオリンピックを控えてスタジアム建設中だし、
あっちこっちで古い町並みを壊してビル建設などの大規模工事が展開中です。
そして、クルマの数。増え方が尋常でない。
北京市によれば、毎日1000台くらい増えているそうです。
SARSで公共交通機関が敬遠し、経済成長にともない豊かになった人たちがクルマを買っている…。

もともと乾燥した空気の北京で、工事などによりさらに埃っぽくなり、排ガスのせいで空が白っぽい…。
交通事故もしょっちゅう見ます。特に追突事故が多い印象です。DSC00185.JPG
なぜ事故が多いのか。「我先に!」というせっかちな人が多いのです。ドライバー、自転車の人、歩行者たち…。日本とくらべて運転技術も全体的に未熟なようです。渋滞のせいで追突事故も起きるし、そのせいでさらに渋滞するという悪循環が…。中学生の頃、交差点にあらゆる方向からクルマが入り込み、にっちもさっちも行かなくなっている状態を「交通マヒ」と習った記憶がありますが、北京では日常的に目にすることができます。

北京市も交通渋滞の問題は自覚しており、オリンピックにむけて解決すべき課題としてあげています。
オリンピック期間中は選手や関係者には専用通路をつくるという、
過去のオリンピックでとられた手法が有力視されていますが、根本的な解決とはいえません。
このまま毎日1000台のペースでクルマが増えたら、五輪までに道路がクルマで埋まる!?
実際にはそういう警告はありませんが、そんな悪夢想像したくありません。
北京市がいつ、どんな形で抜本的な対策に乗り出すのか…通勤中、渋滞にはまるたびに
考えるのですが、答えは出ません。
「こどもは一人だけ!」という政策が存在する中国。
クルマについてもビックリするような対策を打ち出してくるような気がします。