迷走する・・「台湾新幹線」

(2006/12/10)


 

「台湾新幹線はいつ開業するのだろうか・・・」。

この質問にハッキリと答えられる人はいないかも知れない。
外見は「700系のぞみ」にそっくりな車体、それもそのはずで台湾新幹線は、
日本の新幹線技術を、初めて海外に輸出した記念すべき存在だ。
日本と台湾の友好の象徴となるはずの「台湾新幹線」だが、
開業予定日からすでに1年2ヶ月が過ぎた今も、
まだ正式な開業日が決まらないという異常事態に陥っている。
その理由は、運転士の養成が遅れたり、試験走行中にトラブルが相次いだりと
様々な不幸が重なったことだが、関係者もさすがにイライラが募ってきたのか
現地では「新幹線」のイメージそのものが悪くなっている様子・・。
台湾新幹線2.JPG

ついこの前には、12月7日に予定されていた「開業式典」さえもドタキャンされてしまった。
外国から政治家や財界人にすでに招待状を出していたため、
市民の間からは「台湾の面目は丸つぶれだ・・・」という嘆き節も聞こえてきた。
開業許可の条件は「試験走行で一ヶ月間の無事故」で、
上手くいけば何とかクリスマス前に開業できる計算になる。
推計によると開業が一日遅れるごとに、毎日3億円もの損失を出しているという話しもあり
今や関係者も祈るような気持ちで事態を見守っているという。

「台湾新幹線」は最高速度300キロで走行し、二大都市の台北と高雄間を1時間半程度で結ぶ。
試験走行の列車に乗ってみたが、乗り心地は日本の新幹線そのものでなかなかの快適さ。
ビジネスマンの利便性はとても高いと思われ、新幹線を目玉にしたツアー旅行といった
観光業への収益も期待されている。日本人観光客も「重要なお客さん」だ。
いつ開業するとも知れない新幹線の車内では
運転士や車掌だけでなく、
車内販売のお嬢さんや、掃除のおばさんたちも一生懸命に訓練を重ねている。

無事に開通すれば、
彼女たちが覚えたての日本語で「こんにちは!」と明るく迎えてくれるに違いない。