「ことば」について

(2009/03/24)


 

いきなり個人的な話題で恐縮だが、
イケメンデスク(自称)の姉は教師をやっている。
普通の公立中学校の先生だ。

身内のことでこういうのも何だが、学生の時分から、かなりの優等生だった。
姉が卒業した後、同じ中学・高校に入学すると会う教師会う教師に、
「お前の姉さんは優秀だった。それに比べて・・・(以下略)」と言われたくらいだから
本当にマジメな学生だったのだと思う。
イケメンデスク(自称)は年がら年中遊び回っていたが、
それに対して姉はといえば、家でも勉強している姿しか記憶にない。
そんな姉は大学卒業後、教師になった。

もともとイケメンデスク(自称)は家に寄りつかなかったため
あまり姉弟で会話した記憶もなかったのだけれど、先日ちょっとした用事があって
「生涯初めて」といってよい程、ふたりで近況を話すことがあった。

驚いた。
教員としての本来の仕事はもちろん山積み、
それ以外にも平日も休日もないほどの「仕事」がある。
田舎の学校ということもあって「いじめ」こそないものの、
窃盗(万引き)、ケンカなど、生徒が次々起こす事件。
所轄の刑事さんとは「お友達」なんだそうだ。

あのマジメな姉が警察にお世話・・・ではないが、
警察署の一室で、生徒と一緒に頭を下げる姉の姿は
想像するだけでもショックだった。

それでも「でも案外素直なところもあるんだよ」と笑う姉の
たくましさに頭が下がった。

・・・なんでこんなことをここで書いているのか。前ふりが長くなった。
先日こんなニュースがあった。


自民党の笹川総務会長が今月14日講演し、
こう言ったという。
「今、学校では、うつ病で休業を続ける先生がたくさんいる。
国会議員の中には(そういう人は)1人もいない。
そんなに気が弱かったら務まらない」

まず、この発言。
「うつ病=気が弱い」という認識が誤りだ。
あくまでも病であって、この病気と闘っている方への偏見でもある。

さらに、この発言は少なくとも
「教師という職業は、気が弱くても(うつ病でも)続けられる。」
という前提のもとに成り立っている。

教師の就業問題については色々議論もあるだろう。
特定の教職団体に関する発言では、以前、某大臣の発言でも物議をかもした。
そこに対する揶揄(やゆ)もあるのかも知れない。

しかしながら、「うつ病の教師」を生む原因となる教育環境に
政治の責任はないのだろうか。

例えば、子供を取りまく環境。
共働きが増え、これまで家庭で行われてきた「しつけ」が
学校任せになっているケースも多いという。
また、「詰め込み」から「ゆとり」、また「コマ数増」へ二転三転する指導方針も。
例えこれだけでも、政治が果たすべき責任はないのだろうか。

これ以上、うつ病の教師を増やすことの無いよう、
「気の強い国会議員の方々」には、ぜひ頑張っていただきたいと思う。

“失言のたぐい”と言うかも知れない。
しかし、ことばは恐ろしい。

現に、この政治家の発言を、
本人の言葉を借りれば「ウチの子より手がかかる」というクラスの生徒と真正面から向き合い、
二人の子供を必死に育てている姉に伝える勇気はない。


投稿者:イケメンデスク(自称)